住所変更のタイミングは?住所変更に必要な手続きについても解説!
引越しをすることになったけど、住所変更の手続きが難しそう、いつから準備をすればいいのかわからない、と心配される方も多いのではないでしょうか。住所変更を計画的に行うことで、スムーズに新生活を送ることができます。この記事では住所変更に最適なタイミング、具体的な手続き、注意すべき点についてわかりやすくご紹介します。
住所変更の最適なタイミングは?
住民票の住所変更を行う理想的なタイミングは、住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)を結ぶ前になります。なぜなら、旧住所に住民票を置いた状態で住宅ローンを契約すると、新居を登記する際に住所変更登記が追加で必要となるからです。住所変更の登記手続きは自分でもできますが、司法書士にお願いすると、1万円〜2万円ほど費用がかかります。
ですから、住宅ローンの契約前に住所変更を行っておくことで、登記手続きが1回で済み、余分な費用や手間を削減できます。しかし、そのタイミングでの住所変更を認められないこともあります。基本的に行政では、引っ越しした日から14日以内に住所変更の手続きをすると定められています。正直に「新居に引っ越しをする前に住民票の変更をしておきたい」と伝えても、スムーズに手続きができないことがあります。
一部の自治体では、購入の売買契約書を出せば、引っ越し前であっても住所変更を認めてくれるケースもありますので、一度自治体に相談をしてみるといいでしょう。また、住宅ローンの利用条件に「居住用不動産に対して融資する」とある場合、居住用の不動産であることを証明する書類として、住所変更がされた住民票が必要となることもありますので、ローン条件をあらかじめ確認するようにしましょう
住所変更に必要な手続きとは
住所変更を行う際はさまざまな手続きが必要になります。手続きが漏れていると生活に困るケースもあるため、あらかじめスケジュールを立てて、計画的に行動することをおすすめします。
役所で行う手続き
住民票の変更をするために転出届・転入届の手続きが必要です。引っ越しをする前に旧住所の役所で、転出証明書を発行します。その後、14日以内に、転出証明書を持参し新居の役所で転入届の手続きを行います。転出と転入が同一の市町村の場合は、転居届のみの手続きになります。
その他に、国民健康保険や国民年金、マイナンバーカードや印鑑登録なども手続きが必要になります。同じ市区町村への引っ越しの場合、手続きが簡略化されることがあるので、役所に確認しましょう。
ライフライン関連
ガス、水道、電気の使用停止と開始の手続きは、引っ越し前に手続きをすることが可能です。立ち合いがないと解約できない場合もあるので、余裕を持ってスケジュールを立てましょう。
運転免許証は免許センター、クレジットカードはクレジット会社、保険は保険会社、郵便は郵便局での手続きになります。最寄りの郵便局に転居届を出すと、旧住所あての郵便物等を1年間、新住所に無料で転送するサービスを利用できます。インターネットの移転手続きもお忘れなく。
子ども関連
ご家庭にお子さんがいる場合は、学校や児童手当の手続きが必要になります。転居が決まったら、在籍している学校や幼稚園にその旨を伝え、手続きを進めましょう。
児童手当については、同じ市区町村内で引越しをする場合、支給元が同じ自治体なので、「住所変更届」を提出するだけで大丈夫です。異なる市区町村へ引越しする場合は、旧住所の役所と新住所の役所の両方で手続きが必要になります。
住所の変更時に注意したいこと
住所変更の手続き一つとっても、かなりの数の手続きが必要となります。その中でも住民票の手続きは14日以内に変更しなければならないという期限が設けられているので注意が必要です。住民票の変更は「住民基本台帳法」という法律で定められた義務です。14日以内に変更されずそのままにしておくと、最大5万円の「過料」が科せられる場合もあります。
その他にも、運転免許証の変更も注意が必要です。道路交通法で「住所変更があった際は手続きが必要である」と定められています。そして、「住所変更を怠った場合には2万円以下の罰金もしくは科料に処される場合がある」といった取り決めがあるのです。道路交通法違反にならないよう、気をつけましょう。
さらに、免許証の更新時期が近づくと「運転免許証更新のお知らせ」というハガキが郵送されてきますが、住所変更をしないとこのハガキは旧住所に送られてしまいます。更新のことを忘れたまま過ごしていると、最悪の場合、免許失効ということにもなりかねませんので、充分注意してください。引越しの時期は、荷造りや家具、家電の購入、各種手続きなどで忙しくなりますので、事前にスケジュールを立てて余裕を持って行うことが大切です。
引越しをすると、住所変更の手続きが必要になります。市区町村やご家族のケースによって、準備する項目はさまざまです。住所変更をスムーズに行うには、あらかじめ必要な項目をしっかり把握することが重要です。数か月前から、内容と連絡先を記載したチェックリストなどを作成し、スケジュールを整理しておくと便利でしょう。