自分の年収から考える!家・土地の費用相場はどれくらい?
注文住宅は理想の家を建てることができ、憧れを抱く人も多いです。しかし、実際にどれくらいの費用がかかるのかわからず、躊躇してしまうということもあります。そこで、今回は自分の年収からどれくらいの予算を取ることがベストなのかを解説していきます。さらに、家や土地の費用相場も紹介していきます。
購入予算の目安は年収の約5~6倍
注文住宅の購入費用は土地代と建物本体代、外構費や諸費用などを合計した金額となります。一般的な購入予算の目安は年収の約5~6倍といわれています。たとえば、年収500万円の世帯であれば、2,500万円~3,000万円を目安にするのがよいとされています。また、年収1,000万円の場合は5,000万円~6,000万円が目安となります。
しかし、あくまでも目安のため、生活環境や家族構成などによって適宜シミュレーションを行う必要があります。たとえば、子どもが1人の3人家族と子どもが3人の5人家族では生活費が異なります。そのため、家族構成を踏まえて、予算を決めていくことが大切です。
また、共働き世帯の場合、住宅購入時は夫婦2人の年収を合算して検討することが多いです。しかし、妊娠や出産、育休などによって購入時よりも世帯年収が下がってしまうこともあります。そのようなライフイベントの変化についてもしっかりと考慮した上で予算を決めることをおすすめします。購入時には夫婦2人の収入があったため、月々の返済額が多少大きくても問題はなかったが、妊娠や出産によって収入が下がってしまい、月々の返済がしんどくなってしまったというケースも多くあります。
したがって、予算を決める際は年収が下がることも視野に入れて計算することがポイントです。さらに、同じ購入金額であっても、ローン期間が30年なのか35年なのかによっても月々の返済額は異なります。また、金利や金利の種類によっても変わってきます。
ただし、年収の約5~6倍の金額を予算にするというのを基準に考えて、そこからどれだけ上乗せできるのかを考えた上で、予算を決めていくことをおすすめします。また、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に月々どれくらいの金額なら支払えるかをシミュレーションしてもらい、無理のない予算取りを行うことが大切です。
住宅を購入するときの頭金は約3割が定番
次に注文住宅を購入する際の頭金について説明していきます。通常、住宅を購入する時は頭金が必要となります。最近では頭金なしでも購入できる場合もありますが、手数料や諸費用、印紙代などは現金で支払わなければならないことが多いです。そのため、頭金なしとはいっても、購入時はまとまった現金が必要となり、その代金を頭金として見なしている建築会社も少なくありません。
一般的な頭金の金額は住宅購入金額の約3割が目安です。たとえば、4,000万円の注文住宅であれば、1,200万円の頭金を用意することが一般的です。もちろん、頭金が多いほど、借入金額が少なくなるため、利息も少なく済み、毎月の返済額を減らすことができます。しかし、これまで貯金してきた現金をすべて手放すことは避けたほうがよいでしょう。
子どもの養育費や医療費、家の修繕費など、お金がかかることもしばしばあります。さらに、家の定期メンテナンスや外壁塗装、屋根の張替えなど7~10年に一度の頻度で行わなければならず、家の大きさにもよりますが、1回あたり70万円~100万円かかることがあります。そのため、ある程度は手元においておき、可能な範囲で頭金に充てることをおすすめします。
住宅の予算を計算する方法
それでは、住宅の予算を計算する具体的な方法についてみていきましょう。通常、住宅購入の予算を計算する際には「年収×年収倍率+自己資金」という式を使うことが多いです。
■年収400万円の場合(年収倍率を6倍に設定)
400万円×6倍+自己資金=住宅購入の予算となります。400万円×6倍で2,400万円となり、そこに自己資金をどれだけ支払えるかで総予算を試算できます。予算を計算することで、だいたいの費用感がわかるため、土地や建築会社を探すポイントとなります。また、最近では住宅ローンの金利が引き下げられており、住宅ローン利用のハードルが下がっているのが現状です。
さらに、住宅ローンを受けた場合は住宅ローン減税制度などもあるため、確定申告時に税金が還付されるというメリットがあります。住宅ローン減税の還付金を踏まえたシミュレーションを行うことで、より具体的な予算取りを行うことができ、理想の家を建てることができるのです。
注文住宅を購入する際、どれくらいの金額が必要になるのかあまり知られていません。そこで、注文住宅の購入予算の目安は年収の約5~6倍の金額というのが目安として用いられます。しかし、家族構成やライフスタイルの変化によって一概にはいえないため、しっかりとシミュレーションを行った上で資金計画を立てることが大切です。本記事を参考に、注文住宅の予算を考えてみましょう。