失敗談から学ぶ!注文住宅で後悔しないための家づくり
自分の理想に合った家を建てたいからこそ選んだ注文住宅。どこかひとつでもガッカリするような点があると、ずっと気になってしまいます。意外なことが失敗につながることもしばしばあります。そこで今回は、注文住宅の失敗例を紹介します。注文住宅を建ててから後悔したくない人は、参考にしてください。
キッチンで失敗
最初は、キッチンでの失敗例を紹介します。よくあるのが、キッチンの高さが自分の身長に合っていなかったというケースです。自分の家以外でお皿洗いをしたことがある方はわかるかと思いますが、高さが合っていない台所は本当に疲れます。顕著に腰や背中に痛みが出てくるものです。身体に不調が出ると、台所に立つ気も失せてしまいます。キッチンの理想の高さは、一般的には「身長を2で割って5センチメートル足した高さ」といわれています。この数字を念頭に置きながら、ショールームなどで台所の高さはよくよくチェックしておきましょう。
他には、スペース取りをよく考えられていなかったという失敗です。今は便利な調理家電が多く、調理台に置きたいものを置ききれなかったというケースがあります。台の上だけではなく床のスペースに関しても、ゴミ箱の設置を考えていなかったということが起こりがちです。キッチンに置きたい家具・家電は事前にリストアップし、どこに置くかまで細かく想定しておくのがよいです。
反対に、スペースに余裕を持ちすぎて失敗したという話もあります。調理台の下に付ける引き出しは、あまり奥行を取りすぎると、奥のものまで手が届かず、使いにくくなってしまいます。料理に使うものは細々したものが多いので、奥行きよりも間口を広く取った方が使いやすくなります。こういったことは、実際にキッチンを使ってみないと気付けないことですよね。
お風呂で失敗
次にご紹介する失敗は、お風呂です。たとえば内装ですが、壁面をタイルにして失敗したという方がいます。実は、タイルとタイルの境目の部分にカビが生えやすく、掃除が面倒になってしまうのです。タイル貼りのお風呂は確かに素敵ですが、手間を考えると真っ平な壁のほうが断然楽です。
あとは、壁を濃い色にして後悔したという方がいます。濃い色の壁だと、白いカルキ汚れがよく目立つようになってしまうのです。お風呂場を好きなデザインにするのもよいのですが、使う時のことだけではなく、洗う時や乾いた時のことも考えられるとよいですね。
お風呂内の機能としてよく挙がる失敗は、テレビです。新しい浴室になるからと、テレビを設置してゆっくりお風呂に浸かろう、というのはみなさん考えることです。ただ意外と、お風呂でテレビを見る時間というのは確保しづらいものです。家族が増えて、自分の時間が取れなくなったという方もいます。本当にお風呂でテレビを見るのか、家族とも話し合ってから決めるのがよいでしょう。
少し視点は変わり、お風呂場の場所自体を間違えたという方もいます。お風呂の適切な場所といってもイメージがつきづらいかと思いますが、お子さんやペットがいるご家庭では、玄関からすぐお風呂場に行ける構造がありがたいようです。汚れた状態で帰ってきた時は、家の中をなるべく歩いてほしくないですよね。どこにお風呂があったら便利か、ご自身の家庭にあてはめて想定してみましょう。
収納で失敗
最後は、収納についての失敗です。家の中や外、設置しようと思えばどこにでも設置できるからこそ、その場所取りが難しくなってきます。たとえば、玄関下に収納スペースを大きめに設けたとします。掃除機など、頻繁に使うものをそこに入れて置くと、取りに行くのがなかなか面倒ですよね。
収納の基本として、ものは使うところのすぐそばに収納するというのが重要な点です。家を建てる際には、収納したいものを挙げておき、それはどこで使うものなのか、どこにしまっておくのがよいか、こういった点を考えて家の収納スペースを決めるのがおすすめです。
人気の屋根裏収納やウォークインクローゼットも、使いづらさを感じる人もいます。屋根裏収納はハシゴを使ってあがる手間があります。一度ものを入れたが最後、出すのが億劫になってしまって、入れっぱなしになるなんてこともあります。さらに屋根裏は夏の間、非常に温度が上がるため、換気にも配慮しなければなりません。
ファッションが好きな人にとっては、ウォークインクローゼットはよく「憧れ」として語られることが多いですが、案外ものがたくさん入らなかったという話を聞きます。というのも、内部に人間が入るための通路を作らなければならないからです。そこまで大きくない部屋にクローゼットを設置するのであれば、壁面に通常の収納スペースを作った方がよいかもしれません。
注文住宅ではご自身が一度は住んでみたいという家の理想を投影したくなるものです。しかしその「理想」が、実際に住んでみると自分にとっては不便だったということが起こり得ます。難しいですが、毎日使うことを想像しながら、本当に必要なものだけを取捨選択できるとよいですね。