土間リビングって何?注文住宅につくりたい土間リビングの魅力とは
土間を現代のライフスタイルに合わせて使う「土間リビング」というものをご存じでしょうか。その名のとおり、リビングの床を土間にする方式で、最近注目されています。この記事では、土間リビングの魅力とメリット・デメリット、土間リビングを採用する際の注意点をご紹介。土間リビングの導入を検討している方は、ぜひご覧ください。
土間リビングってどんな空間?
土間リビングとは、コンクリートやモルタルなどでできた床のリビングのことで、土足で歩くことを前提にしています。屋内でありながら土足で過ごす場所とされているため、昔の家の玄関というイメージが強いかもしれません。しかし最近はその魅力が見直され、リビングに取り入れられることが増えてきました。
土間リビングの導入が向いているのはこんな方
汚れてもすぐにきれいにできる、素材にひんやりしたものが多いのが特徴ともいえる土間リビングです。ペットを飼うスペース、子どもの遊び場、観葉植物を育てる、など土間リビングの特徴を活かせる家庭を理想としている方は、土間リビングを検討してもいいでしょう。
土間リビングのメリット・デメリット
ここでは、土間リビングのメリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
多目的に使える
土間リビングは、屋内と屋外をつなぐ場所となるので、いろいろな目的で使えるのがメリットです。たとえば、植物の植木を置いて育てたり、普通のリビングではやりにくいDIYをしたり、汚れが気になるような趣味などでも土間リビングなら抵抗なくできるでしょう。
汚れが気にならずに使える
土間リビングの床の素材は、先ほどもご紹介したようにコンクリートやモルタルなどです。これらの素材は水に強くて汚れにくい特徴があります。もし何かをこぼしたり汚してしまったりしたとしても、サッと拭き取るだけですぐきれいになるのがメリットです。普通のカーペット床のリビングだとシミになってしまいやすいものでも、土間リビングならあわてる必要はありません。
足元が冷たい
素材の特性上、土間リビングの床は冷たいので足元はひんやりします。これはメリット、デメリットどちらにもとれることです。夏は涼しく過ごせますが、冬は寒くなってしまいます。土間リビングは普通の床よりも一段低く作られるので冷たい空気が滞留しやすい状態です。しかし、設計で断熱性を考えることである程度は解消できます。
費用が高くなる可能性がある
土間リビングのデメリットは、通常のリビングに加えて使う材料が多くなる、工程が増えるので費用が高くなるという点が挙げられます。しかし、土間リビングの素材を何にするか、家全体の材料の使い方によって変わってくるので費用はそれほど変わらない場合もあります。
土間リビングつきのプランを考える際の注意点
こちらでは、メリット・デメリットを踏まえて、土間リビングつきのプランを考えるにあたって注意点をまとめました。
掃除や手入れがしやすい素材を使う
土足で使用するのが前提の土間リビングはどうしても汚れやすいため、手軽に掃除ができるように工夫しましょう。タイルを使うと見た目もおしゃれで手入れもしやすいです。素材を選べば滑りにくくて安全にも配慮できますし、水をかければ大抵の汚れが落とせます。
段差の高さを使いやすいものにする
土間リビングは、普通の床と段差をつけて作られます。その段差の高さをどう設定するかは意外に重要なポイントです。リビングと続けてオープンスペースのように広く使いたい場合は段差を低めに、逆に腰かけられるようにしたければ座りやすいように高めに設定するとよいでしょう。使いやすいように、自分のライフスタイルに合わせて決めてみて下さい。
寒さ対策する
タイルやコンクリートを使う土間リビングは、どうしても足元から底冷えしてきます。断熱性の素材を使ったり、床暖房をつけて寒さをしっかり対策したりするのがおすすめです。何も対策していないと暖房効率が非常に悪い家になってしまいます。
無駄な動線にならない間取りにする
土間リビングでは、基本的に土足で過ごすことが前提です。もし家の中心にあったとしたら、家の中を移動する時に靴を脱ぎ履きする手間が増えてしまいます。玄関や庭に続く場所を土間リビングにする、といった動線を考えた間取りにしましょう。
ここまで、土間リビングの魅力とメリット・デメリットと実際に導入する場合に考えるべきことをご紹介しました。昔の日本家屋と洋風住宅のよさをくっつけたような土間リビングは、とくにペットを飼っている家庭や園芸を趣味にしている方に人気のようです。生活動線や寒さ対策をしないと暮らしにくくなるというデメリットもありますが、多目的に使えるスペースを持つことでさまざまな楽しみを取り入れた生活が可能になります。ライフスタイルによって便利に使える土間リビング、興味がある方は本格的に検討してみてはいかがでしょうか。